銅像の色は直すべきなのでしょうか?

このページをご覧頂いている方は、何らかの理由で銅像の修理・修復、クリーニングを考えていらっしゃる方だと思います。

しかし、世の中には「銅像の色は直す必要は無い」という方がいらっしゃいます。
そういう方の言い分としては「古い良さがあるから」だとおっしゃいます。
「古い良さ」という部分については私も全く同感です。
銅像は他の彫刻素材と比べると頑丈なため、長い年月も耐えられます。
長い年月を経てきた銅像の風合いは実に味わいがあります。
しかし、その銅像に携わる人々によって、日々の手入れがされているからこそ「味わい」も出るのです。
手入れもしないで放置したままで、汚れと腐食が酷い状態のものに「味わい」などありません。
それのどこに「古い良さ」が出ていると言うのでしょうか?

稀に、「古くて汚い方が、有難みがある」などと、あまりに身勝手で無知な発言をされると悲しくなってしまいます。
そういう方に限って、ご自分は綺麗な服を着て、ブランド物に囲まれているのです。

銅像を建立する際には何かの目的があったはずです。
お寺の仏像や開祖像は信仰の対象として。
会社などには創設者や功労者を称えて。
観光地や公園、それぞれ建立時の深い思い入れがあったと思います。

現在、それらの銅像を維持管理していくお立場の方は、それらの思いを汲んで大切に次の代へ受け継いでいかないといけません。

それが、あなたと当社の役目ではないでしょうか?